グループホームの夜勤はきつい?流れと見学で確認したい5つのこと

「グループホームの夜勤は1人と聞いて、急に何かあったらと思うと不安」。転職を考える介護職の方から、よく聞く声です。たしかにグループホームの夜勤は、1つのユニットを1人で受け持つのが基本です。ただ、その「1人」の中身や、夜の時間の流れを知ると、不安の正体が見えてきます。この記事では、夜勤の体制と1晩の流れ、きついと言われる理由、職場選びで確認したいポイントを紹介します。解説するのは、小金井市のグループホームのがわです。

この記事の要点

  • グループホームはユニットごとに夜勤者を1人以上置くルール
  • 夕方から就寝までと、早朝から朝食までが夜勤の山場
  • 休憩の取り方や緊急時の連絡先は、見学や面接で必ず確認する
目次

グループホームの夜勤はどんな体制?

グループホームでは、5〜9人が暮らすユニットごとに夜勤者を1人以上置くことが定められています。「1ユニットを1人で受け持つ」のが基本の体制です。

ユニットごとに1人以上。これが「1人夜勤」の正体

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は、5〜9人の入居者が1つのユニット(生活の単位)として暮らす住まいです。日中の仕事の内容は、グループホームの仕事内容の記事で紹介しています。国の基準では、夜間と深夜の時間帯に、ユニットごとに1人以上の介護職員を置くことになっています。

以前は、2つのユニットを夜勤者1人で受け持つ例外が認められていた時期もありました。しかし平成24年度の介護報酬改定で、この例外はなくなりました。いまは原則として、1ユニットに夜勤者が1人以上います。なお現在は、3ユニットのホームに限った例外があります。ユニットが同じ階に隣り合っているなどの条件を満たせば、夜勤者を2人以上とすることが認められています。

2ユニットのホームなら、建物の中に夜勤者は2人

グループホームの多くは、1つの事業所に1〜2のユニットを持っています。2ユニットのホームであれば、夜間もユニットごとに夜勤者がいるため、建物の中には少なくとも2人の夜勤者がいることになります。

「1人夜勤」といっても、建物にたった1人で取り残されるわけではないケースが多い、ということです。ただし、隣のユニットの職員とどう連携するかは施設によって違います。

夜勤の時間は施設によって違う

夜勤の勤務時間は、施設によってさまざまです。夕方から翌朝まで16時間前後の「長時間夜勤」を組む施設もあれば、夜を8時間ほどで区切る「3交代制」の施設もあります。長時間夜勤では、勤務中に休憩がしっかり確保されているかが、体の負担を大きく左右します。

グループホームの夜勤の流れ(17:30〜翌9:30の例)

夜勤の山場は、夕食から就寝までの夕方と、起床から朝食までの早朝です。深夜は見守りと記録が中心になり、休憩もこの時間帯に取ります。

ここでは、17時30分から翌朝9時30分までの夜勤を例に、1晩の流れを紹介します。実際の流れは施設や入居者の状態によって変わります。

時間主な仕事
17:30出勤、日勤者からの申し送り
18:00ごろ夕食の準備・食事の見守りと介助、服薬の確認
19:00ごろ片づけ、歯みがき、着替えや就寝のお手伝い
21:00ごろ消灯、記録
深夜定期的な見回り、トイレの誘導やおむつ交換、休憩
5:00ごろ起床の声かけ、着替えや洗面のお手伝い
6:00ごろ朝食の準備
7:00ごろ朝食の見守りと介助、服薬の確認
9:00ごろ記録、日勤者への申し送り
9:30退勤

夕方〜就寝:いちばん手が必要な時間

出勤したら、まず日勤者から申し送りを受けます。「今日は昼から少し熱っぽい」「午後はずっと落ち着かない様子だった」。日中の様子を聞いておくことで、夜に気をつけるべき人がわかります。

そのあとは夕食、片づけ、歯みがき、着替えと、入居者が寝るまでの支援が続きます。グループホームでは、全員を同じ時刻に寝かせることはしません。テレビを見てから休みたい方、早めに横になりたい方と、それぞれのペースに合わせます。

深夜:見守りと休憩

入居者が寝静まったあとは、定期的な見回りが中心になります。呼吸や寝ている姿勢を確認し、トイレに起きた方の付き添いや、おむつの交換を行います。

その日の様子を介護記録に残すのも、この時間帯です。長時間夜勤の場合、休憩もこの時間帯に取るのが一般的です。

早朝〜朝:起床と朝食、申し送り

5時を過ぎると、早く目が覚める方の起床のお手伝いが始まります。着替え、洗面、トイレ。並行して朝食の準備も進めます。

朝食後は、夜間の様子を記録にまとめ、日勤者へ申し送りをして勤務が終わります。「夜中に2回トイレに起きた」「明け方まで眠れていなかった」。夜勤者の申し送りが、日中のケアの質を支えています。

グループホームの夜勤が「きつい」と言われる3つの理由

体のリズムが崩れやすいこと、1人で判断する場面があること、入居者が眠れない夜があること。この3つが、夜勤をきついと感じさせる主な理由です。

1.生活リズムが崩れやすい

夜に働き、朝に帰って眠る生活は、どうしても体のリズムを乱しやすくなります。夜勤明けにうまく眠れない、夜勤が続くと疲れが抜けにくい、という声は少なくありません。

労働安全衛生規則では、深夜業に常時従事する労働者に対して、6か月以内ごとに1回の健康診断を行うことを事業者に義務づけています。夜勤のある働き方は、それだけ健康への配慮が必要な働き方だということです。

2.1人で判断する場面がある

深夜に入居者が転んだ、急に熱が出た。そんなとき、まずその場で対応するのは夜勤者です。誰に連絡し、何を確認するか。最初のうちは、この判断がいちばんの不安だと思います。

ただし、夜勤者がすべてを1人で決めるわけではありません。緊急時の連絡先や対応の手順は、施設ごとに定めておくのが一般的です。大切なのは、その仕組みが整っているかどうかを事前に知っておくことです。

3.入居者が眠れない夜がある

認知症のある方のなかには、夜になると不安が強くなり、眠れなくなる方もいます。「家に帰らなきゃ」と玄関に向かわれたり、何度も起きてこられたり。そんな夜は、休憩が取りにくく感じることもあります。

こうした夜は、無理に寝かせようとするより、そばで話を聞いたり、温かい飲み物を用意したりする関わりが役立つことがあります。落ち着かれたときの安心した表情は、夜勤ならではのやりがいでもあります。

夜勤の不安を減らすために、見学で確認したい5つのこと

夜勤のきつさは、施設の体制によって大きく変わります。見学や面接では、次の5つを確認しておくと安心です。

1.休憩の時間と取り方

長時間夜勤の休憩が何分あるのか、どこで休めるのかを確認しましょう。労働基準法では、労働時間が8時間を超える場合、少なくとも1時間の休憩を与えることが定められています。

2.緊急時の連絡先と手順

夜間に入居者の体調が急変したとき、誰に連絡するのかを聞いておきましょう。管理者や看護職員への連絡体制、協力医療機関との連携があるかどうかは、夜勤者の安心に直結します。

3.夜勤の回数と明けの過ごし方

月に何回くらい夜勤に入るのか、夜勤明けの翌日は休みになるのかを確認しましょう。回数は手当の額にも関わります。

4.夕方と朝に、ほかの職員と重なる時間があるか

夕方と早朝は、夜勤のなかでも特に手が必要な時間です。遅番や早番の職員と勤務が重なる時間があるかどうかで、負担は大きく変わります。シフト表の勤務時間を見れば確認できます。

5.夜勤手当と深夜の割増賃金

夜勤手当の金額を確認しましょう。あわせて、22時から翌5時までの深夜の時間帯に働いた分には、労働基準法で25%以上の割増賃金を支払うことが定められています。夜勤手当とは別のものなので、給与の内訳を聞いておくとよいでしょう。

それでも夜勤を選ぶ人がいる理由

夜勤は大変さもありますが、収入面のメリットと、日中にはない関わり方ができることから、夜勤を前向きに選ぶ人もいます。

夜勤手当で収入が上がる

夜勤のある働き方は、夜勤手当がつく分、日勤のみの働き方よりも月給が高くなるのが一般的です。夜勤の回数によって収入を調整できる職場もあります。

落ち着いた時間に、一人ひとりと向き合える

夜の時間は、日中のにぎやかさとは違う、静かな時間が流れます。眠れない方と並んで座って昔話を聞いたり、起きてきた方とお茶を飲んだり。日中には聞けなかった本音が聞けることもあります。日中とは違う入居者の一面を知れるのも、夜勤ならではです。

出勤の回数を少なくできる

長時間夜勤は1回の勤務時間が長い分、出勤する日数が少なくなります。まとまった休みを取りやすいことを、夜勤のよさに挙げる人もいます。

グループホームのがわの夜勤

グループホームのがわの夜勤は17時30分から翌9時30分までで、休憩は60分を2回取ります。夕方の遅番(〜20時)と朝の早番(8時〜)の勤務時間が、夜勤と重なるシフトです。

勤務時間と休憩

グループホームのがわ(小金井市東町)の勤務は、早番・日勤・遅番・夜勤の交代制です(1か月単位の変形労働時間制)。

  • 早番:8:00〜17:00(休憩60分)
  • 日勤:9:00〜18:00(休憩60分)
  • 遅番:11:00〜20:00(休憩60分)
  • 夜勤:17:30〜翌9:30(休憩60分×2回)

夜勤の休憩は60分を2回に分けて取ります。また、遅番の勤務は20時まで、早番の勤務は朝8時からです。夜勤の始まりと終わりの時間帯に、ほかの勤務帯の職員と時間が重なるシフトになっています。

2ユニットで、夜もユニットごとに夜勤者がいる

グループホームのがわは、南館・北館の2ユニット・定員18名のホームです。夜間もユニットごとに夜勤者がいます。協力医療機関による週2回の訪問診療があり、医療との連携体制も整えています。

夜勤手当と給与の目安

夜勤手当は1回5,000円です。給与は月給225,000円から(初任者研修の場合)で、夜勤を月6回行った場合は月給255,000円からになります。実際の夜勤の回数はシフトにより異なります。月給には、東京都の居住支援特別手当20,000円(勤続5年目まで)が含まれています。

入社後は主任クラスの先輩がプリセプターとしてつき、約3か月間マンツーマンで研修を行います。グループホームでの勤務が初めての方も、仕事の流れから順に覚えていけます。

グループホームの介護スタッフ(正社員)募集要項

グループホームの夜勤に関するよくある質問

Q. グループホームの夜勤は本当に1人ですか?

A. グループホームでは、ユニットごとに夜勤者を1人以上置くことが定められているため、1つのユニットを1人で受け持つのが基本です。2ユニットのホームであれば、建物の中にはユニットごとに夜勤者がいます。

Q. 夜勤中に仮眠はとれますか?

A. 休憩の時間や取り方は施設によって異なります。長時間夜勤では、深夜の時間帯に休憩を取るのが一般的です。グループホームのがわの夜勤では、60分の休憩を2回取ります。

Q. 夜勤に入るのは入社してどのくらい経ってからですか?

A. 日勤で仕事の流れを覚え、先輩の夜勤に同行してから独り立ちするのが一般的です。時期は施設や本人の習熟度によって異なるため、面接で確認しておくと安心です。

Q. 夜勤をしないで正社員として働くことはできますか?

A. 施設によって対応が異なります。グループホームのがわの介護スタッフ(正社員)は、早番・日勤・遅番・夜勤の交代制です。夜勤の回数などのご相談は、面接の際にお気軽にお尋ねください。

まとめ:夜勤の不安は「体制を知る」ことで小さくできる

グループホームの夜勤は、1つのユニットを1人で受け持つのが基本です。夕方と早朝は忙しく、1人で判断する場面もあるため、きついと感じることもあります。ただし、そのきつさは、休憩の取り方や緊急時の連絡体制、ほかの職員と重なる時間があるかによって大きく変わります。見学では、夜の体制についてぜひ質問してみてください。

グループホームのがわでは、正社員の介護スタッフを募集しています。面接の際にはホームの見学もできます。夜勤のことも、気になる点は遠慮なくお聞きください。

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参考資料

  • 厚生労働省「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)」社会保障審議会介護給付費分科会資料
  • 厚生労働省「認知症対応型共同生活介護の夜間体制について」(平成24年度介護報酬改定関連資料)
  • 労働基準法(第34条 休憩、第37条 割増賃金)
  • 労働安全衛生規則(第45条 特定業務従事者の健康診断)
  • 高齢者複合施設のがわ 公式サイト(https://tcy-nogawa.com/)
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